オカンの館

 
「竜太郎ぉ、ココ、上級者コースやで。お前にはまだ無理やって」


内海の声が、遥かかなたで聞こえるような気がした。



て、てやんでぃッ!

今更またリフトに乗って下りるなんて、そんなブサイクな事、オレのプライドが許さへんわい!


「だ、大丈夫や。地に足がついてる限りべっちょないわ」


オレは深呼吸を1つ2つ。
震える足を押さえ、一気に、





   エイッ!!




滑り下りた。