姉チャンのその声と同時に、オレは靴をひっかけ玄関から飛び出た。 後ろから姉チャンの気配もする。 ガランガランガランッ!! 姉チャン、見事な階段落ち。 が、今はそないな事無視や。 なんてたってお犬様のご到着やからな。 ゼーハー言いながらオカンはニコニコし、 「ほれ」 そう言って、チャリンコの荷台にくくりつけられた、小さなダンボールを指差した。