オレ10才、姉チャン14の秋の事やった。 オカンは相変わらず、工場で仕事にいそしむ毎日。 その日は特に何もする事があらへんかったから、学校から帰ってぼ~っとテレビを観とった。 姉チャンは最近流行りの、キャンディなんとかっちゅう、少女マンガを読みふけっとる。 ジリリリリ~ン ふいに電話が鳴る。 姉チャンは動かへん。 ‥…チッ。 しかたなくオレが受話器を取った。