「どないですか? 出そうですか?」 〝出そう″って。 ババや無いんやから、出そうは無いやろ? 「もう少し掛りそうですね」 それだけ言い残して、看護師は去って行った。 時折、姉チャンの唸りに似た苦しい声が聞こえる。 ヴェ~ッ。 痛そう。 いや、痛いんやろなぁ…‥。 そんな事を思とったら、オカンがいきなり立ち上がった。