「じゃあ、私の作戦を説明するわね」


先輩の声に反応して、双子のうちの一人、確か名前は鳳愛琉さん。
その人がどこからともなく小さなホワイトボードを取り出した。

そして双子の片割れである鳳来琉さんが、先輩にペンを手渡した。


「まず、最初に雛春と男装した私がオトリになる。
私や来琉の仕入れた情報によると、今まで失踪した子達はある公園に行ってから失踪しているらしいのよ。
だからそこに行って犯人をおびき出すの」

「お、おびき出すって…おれと桜で大丈夫かなぁ」


怖ず怖ずと朽木が声を出した。
確かに、先輩も朽木も捕まってしまったら危険過ぎる。

すると来琉さんが朽木の頭を撫でた。
なんてうらやましい。


「ビジュアルは完璧だろ。
ま、脱がされたら終わりだけどな」

「それに、桜って道場の娘だし元ヤンだし、雛春くんも危なくないよー」

「ちょっと、私の心配もしなさいよ」


横から口を挟んだ愛琉さんは、先輩にどつかれた。





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