「ごめんなさい会長さん!」

「や、別に謝らなくて良いけど…」

「あ、ぅ…はい…」


俺と朽木は、お互い顔を真っ赤にさせていた。
その横で爽司がにやにやと笑っている。


「甘ったるいですねぇ」


天原、だっけか?そいつが呟いた。
甘ったる…?


「はぁ…羨ましいですね…ムカつくから雛春の学校に転校して良いですか?」

「えっ、やめてよね」

「じゃあ今度やったら転校します。覚悟なさい」


仲が良いんだか悪いんだか分からない会話をしながら朽木と天原は睨み合う。
なんだか泉士先輩と朽木を見てるみたいだ。

でも二人のやり取りに棘はなく、見ていて何だか微笑ましい。


「ねぇアッキー」

「…んだよ」

「あの二人、可愛くない?」


爽司がヒソヒソと話し掛けてくる。
確かに、可愛い。
二人の周りには花が見える、気がする。


「目の保養だね」

「…ん」


俺は顔を赤くしながら頷くしか出来なかった。





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