「このクラスに崎村杏璃って子いる??」


と、お得意の王子様スマイルで女子に言ったのが見えた。
このときまでは一ノ瀬雷の事そこまで嫌いじゃなかったんだよ。
そうこの時まで……。


「杏璃ちゃーん。一ノ瀬先輩が呼んでるよ。」

なんだろ?と思いながらも一ノ瀬先輩の所まで行った。


「私になんかようですか??」

ニコッって笑った先輩は、

「ちょっとここじゃあれだから違うところ行こっか。」


と言われたので先輩に着いて行った。


着いた先は空き教室だった。



「はぁ。
まぁ適当に座ったら??」

とため息をつきながらそう言った。

んん??なんか先輩キャラ違うくない??


「何ぼぉーっと突っ立ってんの??」


はぁ??完全にキャラ違うよね。

でも何も突っ込まず私はすぐそばにあった椅子に座った。


「何の為に私を呼んだんですか??」


と聞いたら鼻で笑われた。
この人意味分かんない。



「ねぇ、今日からお前は俺の彼女な。」



「はぁぁぁぁぁ????!!!!」



「うるせぇな。

まぁお前に拒否権ねぇからな。」


「い、意味分かんない。そんなの無理だから」


「こっちも無理だから。今日からよろしくな。杏璃。」