翌朝目覚めると、既に優の姿はなかった。毛布は再び睦也の眠っていた布団の上にかけられ、散乱していた空き缶や空き瓶、砕けたグラスの破片も、そこにはなかった。今日は仕事に行ったのだろう。
そういう睦也もバイトだ、ゆっくりはしていられない。準備を始めようと起き上がると、脳が前後左右に揺れ、そのまましゃがみ込んでしまった。急に起き上ったからだろう、今度はゆっくりと立ち上がったが、結果は同じだった。バイトに行かなくては、その気持ちとは裏腹に、体はそれを断固として拒否していた。
結局その日、バイトは休んだ。日曜に休まれるのは……、と最初の内は嫌な顔をされたが、昨日の様子を見ていたからだろう、店長も渋々了承してくれた。
学生の頃は、ゆっくり寝れば次の日にはピンピンしていた。これで明日は学校を休める、そう思って眠ると、翌日には体調は元に戻っており、渋々学校に行った記憶がある。今まで大きな大病にかかったこともなく、小中と皆勤賞を貰った程だ。それが今では……。二十歳を過ぎれば老いるだけ、その言葉が、着実に睦也にも忍び寄っていた。
そういう睦也もバイトだ、ゆっくりはしていられない。準備を始めようと起き上がると、脳が前後左右に揺れ、そのまましゃがみ込んでしまった。急に起き上ったからだろう、今度はゆっくりと立ち上がったが、結果は同じだった。バイトに行かなくては、その気持ちとは裏腹に、体はそれを断固として拒否していた。
結局その日、バイトは休んだ。日曜に休まれるのは……、と最初の内は嫌な顔をされたが、昨日の様子を見ていたからだろう、店長も渋々了承してくれた。
学生の頃は、ゆっくり寝れば次の日にはピンピンしていた。これで明日は学校を休める、そう思って眠ると、翌日には体調は元に戻っており、渋々学校に行った記憶がある。今まで大きな大病にかかったこともなく、小中と皆勤賞を貰った程だ。それが今では……。二十歳を過ぎれば老いるだけ、その言葉が、着実に睦也にも忍び寄っていた。


