「どうしたんだ、睦也。今日は廃棄が多かったみたいじゃないか」
着替えを終え、事務室に戻ったところを捕まってしまった。普段はまともに働かないくせに、こういうときだけ店長面しやがる。
「すみません。今日は体調がすぐれなくって」
誰か告げ口しやがったな、内心で舌打ちしながら、表面上は下手に答えた。
体調が悪かったのは、嘘ではない。午前中は二日酔いのせいだと思っていたが、午後になり、二日酔いが解消され始めても、一向に体調はよくならなかった。むしろ悪化していった。季節外れの軽装に、マンガ喫茶での一夜、それらが起因し、風邪を引いてしまったのだ。
「そうか、早く治してくれよ。何ていったって、うちの厨房のエースなんだからな」
そう言って高らかと笑い声を上げる店長を睨みつけ、心の中で殴りかかった。
何がエースだ、そんなもの真っ平ごめんだ。そう思ってんなら、時給を百円でも上げろ!
胸中では土下座して謝る店長を足蹴にし、その場は作り笑いで凌いだ。
着替えを終え、事務室に戻ったところを捕まってしまった。普段はまともに働かないくせに、こういうときだけ店長面しやがる。
「すみません。今日は体調がすぐれなくって」
誰か告げ口しやがったな、内心で舌打ちしながら、表面上は下手に答えた。
体調が悪かったのは、嘘ではない。午前中は二日酔いのせいだと思っていたが、午後になり、二日酔いが解消され始めても、一向に体調はよくならなかった。むしろ悪化していった。季節外れの軽装に、マンガ喫茶での一夜、それらが起因し、風邪を引いてしまったのだ。
「そうか、早く治してくれよ。何ていったって、うちの厨房のエースなんだからな」
そう言って高らかと笑い声を上げる店長を睨みつけ、心の中で殴りかかった。
何がエースだ、そんなもの真っ平ごめんだ。そう思ってんなら、時給を百円でも上げろ!
胸中では土下座して謝る店長を足蹴にし、その場は作り笑いで凌いだ。


