「賢介さんがここまで用意しているなら、おれは賛成ですよ」
「まぁ、送って損する訳でもないしな。睦也はどうなんだよ?」
「反対ではないけど、先ずはこれを聞いてみてからかな」
「何だよ、その煮え切らない態度は」
太輝のヤジに、睦也は反論出来なかった。別にデモテープを送ることに反対な訳ではない。だが、気乗りしなかったことは確かだ。なぜか? それが分かってさえいれば、睦也の人生は大きく変わっていたかもしれない。
「まぁ、送るからには中途半端なものは送りたくない。そういうことだろ?」
賢介からの問いに、睦也は曖昧に頷いてみせた。気乗りしないのは中途半端なものを送りたくないからだ、そう自分に言い聞かせ。
「じゃ、みんなの意見が揃ったら送る、その方向で検討してくれ。送り先は……、睦也、調べといて」
急な指名に、コーヒーを零しそうになった。
「まぁ、送って損する訳でもないしな。睦也はどうなんだよ?」
「反対ではないけど、先ずはこれを聞いてみてからかな」
「何だよ、その煮え切らない態度は」
太輝のヤジに、睦也は反論出来なかった。別にデモテープを送ることに反対な訳ではない。だが、気乗りしなかったことは確かだ。なぜか? それが分かってさえいれば、睦也の人生は大きく変わっていたかもしれない。
「まぁ、送るからには中途半端なものは送りたくない。そういうことだろ?」
賢介からの問いに、睦也は曖昧に頷いてみせた。気乗りしないのは中途半端なものを送りたくないからだ、そう自分に言い聞かせ。
「じゃ、みんなの意見が揃ったら送る、その方向で検討してくれ。送り先は……、睦也、調べといて」
急な指名に、コーヒーを零しそうになった。


