「じゃ、今も絶縁状態は続いてるの?」
「うん。この五年間、会ったのは一度だけ。それも三年前に、じいちゃんが死んだときだけだよ」
 そっか、そう呟く姿を見ていると、先程の疑問の答えが、早くも分かったような気がした。同じような孤独を背負ってきた二人だからこそ、どこかで惹かれあったのかもしれない、と。
 優の過去を変えてやることは出来ない。その悲しみを忘れさせることも出来ない。だが、睦也にも出来ることはある。精一杯の愛情を注いでやることが。無償で注がれるはずだったその分まで、今注いであげることが。
 睦也はそう胸に誓い、優の額に軽くキスをした。その先の誓いは、これから先に取って置くために。