個人練習やスタジオ練習、バンドの集客に関しても、それこそ休む間もなく全力を注げていた。二十四年間の、たったの半年かもしれない。だがその間、睦也は紛れもなく音楽に全力を注いでいた。一片の後悔もない程、打ち込めていた。その日々だけが唯一、真暗な獣道、過去の日々の中で輝いていた。 そしてその光は、睦也の行く道をほのかに照らしだした。