睦也はもう、自らのココロの傷が癒えるよう願わなかった。その方法も求めなかった。向き合う、それは違った。付き合っていくしかないのだ。過去は変わらない、失ったものは戻らない。ならば、二度と同じ過ちを繰り返さぬよう、その傷と一生付き合っていくしかないのだ。