「ごめん、それは出来ない」
「もう他に好きな人が出来た? 私のことなんて忘れた?」
「そうじゃない!」
声を荒げていた。そして力なく繰り返した、……そうじゃない。
「だったら止めてよ。戻って来いって言ってよ。そしたらすぐに睦也のとこに戻る。音楽のことも今なら応援出来るから。……一人になって、分かったの。実家にいて、分かったの。ここは、私の居場所じゃ、ない。私の居場所は、睦也のとこしか、ないの」
すすり泣く声が頭の中に響いた。
婆ちゃん、ごめん。最後の約束も、守れそうにないや。
「もう他に好きな人が出来た? 私のことなんて忘れた?」
「そうじゃない!」
声を荒げていた。そして力なく繰り返した、……そうじゃない。
「だったら止めてよ。戻って来いって言ってよ。そしたらすぐに睦也のとこに戻る。音楽のことも今なら応援出来るから。……一人になって、分かったの。実家にいて、分かったの。ここは、私の居場所じゃ、ない。私の居場所は、睦也のとこしか、ないの」
すすり泣く声が頭の中に響いた。
婆ちゃん、ごめん。最後の約束も、守れそうにないや。


