「お婆ちゃんが、私たちをもう一度引き合わせてくれたのよ」
 昨夜の母親の言葉が蘇る。
 そんな訳がない。……それとも、これすらも婆ちゃんの仕業なのかい? だとしたら、どうしろって言うんだい? 
「優さんを、大切にするんだよ」
 その声は錯覚ではない。睦也の心に直接語りかけられてきた。睦也の戸惑いに対し、死してなおも答えてくれた声。その声にどう答えればいいかも分からず、ただ車窓の外を睨みつけていた。左肩に、微かな重みを感じながら。