「夢を見つけて、それに向かって突き進んでて」
 何だ、そういうことか。
「奈々ちゃんは夢とか、目標は?」
「ないですよ。このまま大学を卒業して、就活して、受かったとこに就職する。……それだけです」
 奈々は投げやり気味に答えた。
「大学も出てないおれからすれば、大学に行けてるだけでも、羨ましいけどね」
 慰めではない、だからといって本心でもない。結局は、ないものねだりでしかないのだ。
「私は大学に行きたくて行ってる訳じゃないですもん」
 ならばなぜ高い学費を払ってまで、大学に進学したんだ? 
 その答えはすぐに帰ってきた。