六月に入り、連日雨模様の日が続いた。天気予報では、平年よりも二日早い梅雨入りを報じていた。
 Locusの四人は、そんなジメジメした空気を吹き飛ばすが如く、練習やライブに全力を注いでいた。ヒロポンもあの一件以来、時間を見つけては練習に参加してくれるようになった。
 当人曰く、新レーベルの第一弾デビューが他のバンドに決まったことにより、時間が作りやすくなったとのことだ。
「サビ入り前の一小説、ベースもギターもフレーズを弾いてるけど、共通性もないし、どうにかならない?」
「サビのギターの裏メロ、どうなの?」
「メロが弾んでるから楽器も弾むのはいいけど、スッチャカメッチャカなんだよね、どうにかならない?」
 などなど……、数え上げればキリがない程のアドバイスを頂戴した。ヒロポンは口癖のように、
「まだまだイメージとフィーリングが足りないんだよね。もっとそれぞれのパートの音を聞いて、活かし合わなきゃ。君たちはただ和音を合わせてるだけなんだよ」
 と繰り返した。