「最後の曲、僕、聞いたことないよね?」
「新曲です」
睦也は、挑むような目でヒロポンを見据えた。
「新曲? 初披露?」
「そうです」
「睦也君が作ったの?」
「はい」
「この大一番で、しかもトリに新曲を持ってくるなんて、大博打だよね?」
「分かってます」
ヒロポンは大声で笑いだした。何が可笑しかったのか、四人は困惑の表情で見つめた。
「君たちは面白いよ。根性も座ってる。いい曲だし、これでオーディエンスを満足させられたら、インパクトは計り知れないね。でも、結果は長年この業界にいる僕にも分らない。お客さんは、最後の曲の余韻に浸りながら家路に向かう訳だね。その印象次第では、二度とライブに来てくれなくなるかもしれない。もちろん、審査員もそうだ。それまでがいくらよくても、最後の最後で興醒めしてしまうかもしれない。それでも、やるんだね?」
「はい」
四人の声が揃った。そこには何の迷いもなかった。
「新曲です」
睦也は、挑むような目でヒロポンを見据えた。
「新曲? 初披露?」
「そうです」
「睦也君が作ったの?」
「はい」
「この大一番で、しかもトリに新曲を持ってくるなんて、大博打だよね?」
「分かってます」
ヒロポンは大声で笑いだした。何が可笑しかったのか、四人は困惑の表情で見つめた。
「君たちは面白いよ。根性も座ってる。いい曲だし、これでオーディエンスを満足させられたら、インパクトは計り知れないね。でも、結果は長年この業界にいる僕にも分らない。お客さんは、最後の曲の余韻に浸りながら家路に向かう訳だね。その印象次第では、二度とライブに来てくれなくなるかもしれない。もちろん、審査員もそうだ。それまでがいくらよくても、最後の最後で興醒めしてしまうかもしれない。それでも、やるんだね?」
「はい」
四人の声が揃った。そこには何の迷いもなかった。


