ライブハウス近くの居酒屋から、駅まで向かう六人の足取りは軽やかだった。特に男四人の背中には、羽が生えたかのようだった。一歩足を踏み出す度に、月にだって飛んで行けそうだった。
「ついにおれたちの時代が迫って来たぞ。睦也、本当にいいとこに送ったな」
太輝の口調の語尾には、常に♪マークが浮いていた。
「先ずは賢介さんの努力に称賛を贈りましょうよ」
秀樹の言葉に、里美が同意の合いの手を入れる。
「みんな浮かれ過ぎだぞ。ヒロポンさんも、課題はまだまだ山ずみだって言ったろ? ……でも今日は、最高の一日だな」
賢介の隣では、真弓が目を輝かせていた。睦也にとって、そんな二人の姿が眩しかった。本来ならば、睦也の隣でも……。
「ついにおれたちの時代が迫って来たぞ。睦也、本当にいいとこに送ったな」
太輝の口調の語尾には、常に♪マークが浮いていた。
「先ずは賢介さんの努力に称賛を贈りましょうよ」
秀樹の言葉に、里美が同意の合いの手を入れる。
「みんな浮かれ過ぎだぞ。ヒロポンさんも、課題はまだまだ山ずみだって言ったろ? ……でも今日は、最高の一日だな」
賢介の隣では、真弓が目を輝かせていた。睦也にとって、そんな二人の姿が眩しかった。本来ならば、睦也の隣でも……。


