今まで負傷者は要だと思っていた事実が異なり、美亜は驚愕を示した



「うっっっそーーーーー!!」



大声で叫ぶと「本当だ、近所迷惑だろ」と怒られた




あたしの方だったの?

ぶつけたって…縫ったって…落ちてないって………



遠い幼い日の記憶を思い出そうと、脳みそを搾っていると


「ほら、帰るぞ」



美亜は急いで地面に落ちたカバンと残りのハンバーグ弁当が入っているを拾い



「ま、待ってー」



既に入口に向かっている要を慌てて追いかけた







公園の入口に置いてあったキャリーバッグを持ちながら



「何で公園に居たんだ?」


「えー何となく」



ルンルン気分で答えた



要は「夜中に1人で危ないだろ」と父親みたいな事を言っているけど、心配して貰えて嬉しくなった



「大丈夫だよ!」


「…ったく」




昨日は家に帰っても寂しかったけど

要ちゃんが帰って来た





要のお叱りを受けながらも、先程までの寂しさがなくなり心が温かくなった事を感じた