幾重にも積み重なった重しは、跳ね返す事が不可能なくらいにズンズンと食い込んでくる



何とも言えない気持ちを抱えていても、日々は繰り返し来るもので…


今日もお決まりの社食でランチを楽しんでおります



「あのさ、綾子」



美亜が滅多に見せない真剣な顔をして名前を呼んだので、綾子は動かしていた箸を止めた



「どうした?」


「…『好きだ、傍に欲しい』とか『一緒に暮らそう』って男の人が言った場合、それって『同棲しましょ』って言ってるのかな?…それとも……」



美亜が言葉を切り、考え込んでしまうと



「プロポーズされたの?!?!」



綾子が驚きの余り、箸を落として向かいに座る美亜の肩を掴み、激しく揺すった



「のっ!わっ!あっ綾子!落ち着いて!!」



他人の事を自分の事のように捉え興奮する闘牛を「ドウドウ」と宥めた



「プロポーズって言うかっ!………やっぱりプロポーズなのか…」



静かになった綾子に剣幕で言葉を発したが、フと冷静になると疑問が確信に変わった