海老の尻尾を箸で摘み上げ、大口に運んだ



「でっかい口」



ケラケラ笑いながら阿部が目の前に座ってきた



「あー、お疲れ様です」


「この席いい?」



阿部は既に座っている席を指していた



「もう座ってるじゃないですか」


「ははは、まあね、白石さんが外で食べてるって珍しいね」



阿部はたぬきうどんの中に七味唐辛子を大量に入れていた



「そうですか?」


「社食のイメージが強いかな」



確かに美亜は社食で昼を済ます事が多い

けれど要は最近、弁当を作ってくれない