エゴイズム☆キララ

付け合わせのサラダとスープを作り終わった頃、玄関の鍵が開く音がした


要が帰宅したようだ



「おかえりー、要ちゃん」



綾子は要がリビングへ入って来た事を確認すると



「お邪魔してます、経理課の宮部綾子です」



礼儀正しく挨拶をした



「いらっしゃい、美亜が何時もお世話になっているようで」




………いつもお世話って…

まあ本当の事だけど



2人が挨拶を交わし終えた所で、美亜の携帯が鳴った



「はい、もしもし」


『石川です、今マンションに着きました』


「あ、分かりました、今から下に下りますので」



電話を切ると、様子を伺っていた要が



「誰か来るのか?」


「あー、うん、石川誠二が」



要はフルネームを聞いても人物が特定出来ないようで怪訝な表情をしている



「あれだよ、あれ、この前お見合いした人だよ」



そう告げると綾子に脱いだエプロンを渡し



「下まで迎えに行ってくるね」



と言って1階に向かった