エゴイズム☆キララ

石川誠二の事を好きだと認められない理由…



「例えば鷹科主任の事とか?」


「何でそこで要ちゃんが出て来るの?」



脳内は“?”で、綾子の意図が掴めない



「主任にドキドキしないの?」


「する訳ないよ」



美亜はケタケタ笑いなが否定した



「だって小さい頃からずっと一緒に居るんだよ」



要の部屋でゲームをしていたら「邪魔だ」と言って、冷たく追い出された事もある


テストで赤点を取った時は大笑いしながら馬鹿にされたけど、ちゃんと勉強を教えてくれた


寂しいと言ったら、ずっと隣に居てくれた


泣いていたら、優しく涙を拭ってくれた



自分より大きな手は、何時も温かい



「要ちゃんと居たらドキドキするんじゃなくて、なんて言うのかな、落ち着くし安心する」



何時だって、どんな時だって、隣に居てくれた



「それでいいんじゃないの?」



やっぱり綾子の言う事は理解出来なくて



「大いに悩みなさい!」



だけど、どんな時でも迷っている美亜を導いてくれる



手を放す事なく最後まで