エゴイズム☆キララ

それよりも『結婚』という物に魅力も何も感じない


実感も湧かない



「う〜ん、…分かんない」



カレーをゆっくりゆっくり掻き回した



「確かにね、石川誠二と居たらドキドキするんだけど…」



要に似た男の人の手


だけど、要の指より少し角張っていて

広い背中は要より少し小さくて

髪の毛は要の方が柔らかそう…



「……好きかどうかは分かんない」



食欲をそそるスパイシーな香りは部屋中に広まっていた



「顔が不細工だからとか、将来頭が薄くなりそうだからとかじゃなくて?」



至って綾子は真剣な表情で聞いてきた



彼女の基準もよく分からない気もするが



「そう言うのは関係ないかな」



美亜は苦笑いで否定した



「何か他にあるんじゃないの?気持ち的に」