エゴイズム☆キララ

再びキッチンへ行き、ネギと牛さんを捌いた


厳しい指導の元、何とか具材を鍋に入れルーを入れる段階まで至った



「あのね…」



美亜はグツグツ煮込んでいる鍋を見つめ



「あたしお見合いしたんだ」


「お見合い!?!?」



綾子は「何時の間に!?」と驚いている



「先月」


「で、で、で!?どんな人?」



綾子は興奮を隠さず尋ねた



「普通の人だよ、なんかオトンの知り合い?らしい」


「へー美亜がお見合いねえ」



綾子は他人事のように楽しそうに言った



「あたし結婚するのかな」



ルーが溶けた鍋を掻き混ぜると、スパイシーな香りがした



「あんた結婚したいの?」





何時かは誰かの元へ嫁ぐかもしれない


その相手が石川誠二なのか、それとも別の誰かなのか、自身でも分からない