そっと扉を開けると、部屋は静寂に包まれていた


部屋の中に1つだけある大きなベッドに近寄り、傍らに膝を付いた



いつもは自分より身長の高い人物を見上げているが、今はベッドの中で静かに寝息を立てている



「ねえ要ちゃん」



小さく呼び掛けてみたが返事はない



「やっぱ寝っちゃってるか…」



美亜の小さな声は暗闇に飲み込まれた




何をする訳でもなく只々ジッと、背を向けて居る要を見下ろしていた


要の肩がピクッと揺れ、寝返りを打つと、美亜はハッと我に返った





「ずっと一緒に居ても…いいですか?」



返事が来ないと分かっていながらも、そう問い掛けずにはいられなかった