家へ帰るとタイミング良く晩ご飯が出来上がっていた


そんな些細な事でさえも嬉しく感じる



玄関を開けると部屋の電気が点いていて


「ただいま」と言うと「おかえり」と言ってくれる




1人じゃないんだと思うと安心する




「おばさんに会えたの久し振りだろ」



去年は1回も会っていない


メールや電話で遣り取りをするだけ



「うん」


「良かったな」



美亜の嬉しそうな顔を見て、要が柔らかく微笑んだ



美亜が帰宅してから互いに“今日の事”について触れる事はなかった