エゴイズム☆キララ

手紙の内容はこれだけで、要点以外は何も記されていなかった



美亜は鞄から携帯を取り出し、アドレスを開くと『家』と登録された番号に掛けた



呼び出し音が3コール…5コール…



出てよ!



10コールを過ぎても出ない


ブチッと電源ボタンを押し、今度はオカンの携帯番号に掛けた


先程と同じで、何コール鳴らしても出ない


最後にオトンに掛けると5コール目で呼び出し音が切れた



「もしもし!!」



威勢よく言ったはいいが、耳から聞こえてくるのは空しい機械的な声のアナウンスだった


日本語ではないから理解は出来ないが、たぶん留守電だろう


美亜は携帯を耳から離し、マイクに口を近付け



「オトン出ろーーーーーー!!!!」



思いっ切り叫んでやった