以心伝心!!
美亜は自分の意思が通じたと思った
最後にニコッとしたのは気に食わないけどね!
「佐々木さん、外は真っ暗ですし遅くなると危ないと思うんですが…」
謙遜しながらも遠回しに『早く帰れ!』と心の中で叫びながら美亜は言った
ウギョッ!佐々木さんとも以心伝心!?
黙々と食べる要に背を向け、凄い形相で睨んで来る佐々木に心の声を聞かれたと思った
「そうね………じゃあ白石さんお暇しましょうか」
佐々木は美亜にも帰り支度を促した
…へっ?
「長居しては失礼よ」
わざとなのだろうか
少しでも美亜と要を一緒に居させたくないからだろうか
「早く帰りましょう」
佐々木は美亜のバッグを取り、それを持ち主に渡した
「へや、あ、あの…」
言う!?
言うか!?
言っちまうかぁー!?
「あたし…」
負けてたまるか!!
「……此処に住んでるんです」
言ってやったー!
心の中でガッツポーズを決めた


