エゴイズム☆キララ

そうなのだ


要が赴任してくる迄は阿部さん狙いの女子社員が7割はいた


今では要ブーム真っ只中だが、それでも阿部の人気は衰えていない



「あーあ、美亜ばっかり狡いわよ」



社内人気1位と2位の目先を掻っ攫っているのだ



「狡くないよ。要ちゃんとはそんな関係じゃないし、阿部さんとだって違うし」


「はいはい」



それはもう聞き飽きたとでも言いた気だ



「美亜は基準が可笑しいのよ」


「そんな事ないし」



こちとら何回も聞いたよと言いたい



「あたし面食いじゃないし、選り好みしてないもん」



外向を向きながら、それに…と続け



「いつか白馬の王子様があたしのだけのために現れるんだから」



美亜は瞳をキラキラさせながら夢物語を語った