エゴイズム☆キララ

女性は更にきつく美亜を抱きしめた


大量の荷物を両手両脇に抱えながら、女性に遅れ辿り着いた男性が



「姉貴!!」



怒気を帯びた声で、形振り構わない女性に言った



「要遅いわよ!」



美亜に対する口調とは異なり、女王様オーラを振り撒きながら荷物持ちの男性に言った



「さ、沙織ちゃん、ぐっ苦しい!」



美亜は女王様の名を呼び、自分に絡まる腕を緩和させた


腕の力を緩めるが美亜を解放する気はなく、ギュウッと抱きしめた



「もお、み〜ちゃんったら!起きたら居ないんだもん、探しちゃったじゃない」



荷物を抱えている要を見ると、人探しをしていたようには見えない



「買い物じゃなくて?」


「あれはついでよ!さあ、みーちゃん!帰るわよ」


「えっ?!えっっっ?!」



助け舟を求め、ガンガンに要に視線を送るも



「逆らわないほうが身のためだ」



見付かったが運の尽き、味方はしてくれないようだ





強引に連れ帰ろうとする沙織に抗ってみたが



「ちょ、ちょ、ちょっっっちょっと!」



抵抗も虚しく彼を置いたまま連れ去られた