自分を覆う物がなくなり寒さを感じたのか、本能に従い温かさを求め要にピッタリとくっついてきた



「美亜」


「………」


「美亜起きろ」



肩を揺すり起こそうと試みるが無駄で、更に腕を要の腰に巻き付けてきた


あちこち詮索するように発されていた声が、だんだんとこちらに近付いて来る



「おい、起きろって!…美」


「美亜あああああー!!」



寝室のドアが勢いよく開かれ、朝から迷惑を撒き散らしている男の声に被された



「遅かったか…」



要はガックリとうなだれ空しく呟いた