やがて、高度に発達した科学はわずか数日で現象の原因を解明する。

それは病だった。
それは病状だった。
それは――悪夢だった。

未知のウィルスによる災厄。
奇病だったのだ。
瞬く間に世界を侵し尽くしたソレは。

そして原因が究明されようと、ワクチンが作られようと、如何なる対処法が為されても――全てが手遅れだった。
ウィルスは、既に世界中に広まってしまっていたのだから。