あの日からあたしは
翔の部屋へ行かなくなった


仕事も翔とできるだけ
関わらないものを優先した


「ねぇ~翔♪何で機嫌悪いのぉ~?」


「お前がいるからだよ


………………うせろ」



たとえすれ違っても
目を反らす


「おい…華…「翔ひどいッ!!」


スッ


横を通る時毎回
翔の視線と楓さんの冷たい視線を感じる


…あたしは専属メイド
違う。
もう
ただのメイドだ



フラッ…危ない…貧血かな…



「華南ちゃん?大丈夫?……翔様と何かありました?」


愛美さんは心配してくれてる


それが何よりも嬉しい


あたしを…見てくれてる