「早かったじゃん、んじゃ、こっち来るか?」
「うん、行く」
「では、お手をどうぞ?お姫様」
そう言って、智也が手を差し出した。
「ありがと」
私は智也の手を借りて、自分の部屋の窓から、智也の部屋の窓に飛びうつった。
まぁ、正確には“飛びうつった”って言うより、“またいで渡った”?って言った方がいいのかな?
窓と窓の間が1mもないから、簡単に渡れるんだよね。
そして、智也の部屋から、1階にあるリビングに降りていく。
「あ!喜美代(キミヨ)さん、お邪魔してまーす」
「あらあら、瑞希ちゃんいらっしゃい。また来てくれたのね」
喜美代さんは智也のお母さんで、私のお母さんと凄く仲が良いんだ!

