そぅ思いながら私も家に入った。
「ただいまー」
シーン…
「…あたり前か」
両親は私が高校に入るのとほぼ同時に仕事の都合で海外に転勤することになったけど、私は高校があるから日本に残ることにした。
それに、私は一人っ子だからこの家には私一人だけ…。
最初は寂しかったけど、ここ数ヶ月で結構慣れてきたし、隣の智也ん家が私のことを家族の一員のようにかわいがってくれるから、私は今普通?に生活できている。
時々ご飯を一緒に食べたり、智也ん家に泊まることもある。
ちなみに、お金は両親が月に2,3回振り込んでくれるから問題なし!
足りなくなるどころか、かなり余るから…
私は玄関に鍵を掛けて、2階の自分の部屋に入ってカーテンと窓を開け、向かいにある窓を軽くたたいた。
「おーい、居るんでしょ?」
すると、
シャッ
ガラッ
「なんだよ」
カーテンと窓が開き、不機嫌そうな智也が顔を出した。
そぅ、私の部屋の向かいは智也の部屋なのです!
「智也、さっきはいじめてごめんね?」
「…あれは地味に傷つくぞ…」
あっ、やっぱりグレてる…
「ごめんって、お詫びに夕ご飯作ってあげるから!」
ピクッ!
おっ!食い付くか?
「…ハンバーグ作ってくれたら許す…」

