*♥先生の彼女♥*【完】




「ねぇ~悠君!早苗とデートしてー!!」


廊下で女子達の声が聞こえる。


澤本先生は別名"悠君"とも呼ばれている。


まぁそれは3年の女子だけだけど。


「うーん…卒業したらな?」


先生は軽く答える。


「え?それ本当?早苗期待しちゃうよ」


「彼女いなかったらな」


お決まりの笑顔で言ってるんだろうなぁ…。


「約束だからね?ってか早苗が悠君の彼女になりたい」


なんて欲張りなことを言う先輩。


それにムッっときているあたし。



「まじかよ~ってか俺のどこがいい訳?分からん。あ!ちょっと俺これから用あるからまたにしてくれるか?」

っと先生はさらりとかわす。

「わかったーバイバイ!悠君!」

そう言って話は終わったみたい…。



ガラガラ・・・



『失礼します・・・』



あたしは昨日と同じ数学準備室に行き、



昨日座った場所へ座って先生を待つ。



「待たせて悪かったな小田」


先生は慌てて参考書が沢山入っている?



未開封のダンボール箱を持ってきた。



『大丈夫です!!今日は何をしたら・・・』


あたしが最後まで聞く前に先生は答える。



「この参考書から最後のページの答えだけを抜き取って欲しいさ」



と先生はさらりと言う。



『答えだけをですね、わかりました』


それだけ答えあたしはさっさとやり始める。



今日も先生は違う事をやっているみたい。