あたし達は、悠矢が入院している病院に向かった。


駐車場に車を止めてあたし達は降りて病院の正面玄関に足を運ぶ。


「あなたたち先に行ってて」


『わかった』


あたしは、舞飛に連れられながら悠矢の病室を目指す。


刻々と近づくに連れて不安が頭を過ぎり心臓の鼓動がうるさい位に聞こえる。




「あの部屋」


そう言って、舞飛は悠矢の病室を指差す。


部屋の外には、



【澤本 悠矢】



と言う名前が書かれた紙のプレートが貼られている。




あたしが手を伸ばした瞬間、舞飛がこそっとこう言った。




「ここ、個室だから何を見ても驚かないでね」




あたしは、唾をゴクッと1回飲み込みドアを開ける・・・