エンジンをかけて車が少しずつ動き出す。

しばらく道路を走る。





その間に短いメールを作成する。

相手は、愛美。


件名:大事な話

内容:別れよう…



それだけを打つと送信ボタンを押す。





すると数分後に返信が返ってくる。


内容はなんとなく想像できる。


きっと、別れたくないって言うだろう?



そう思いながら、受信されたメールを開く。




俺がケータイに気を奪われてる間に信号が青から黄色に変わる。


メールの内容を読み、愛美との縁が切れた事にほっとして前を見た


その瞬間だった。


赤信号でボールを追いかけながら横断歩道を渡る一人の男の子の姿が見えた。



このままだとひいちまう。



危ない!!!



『うわ―――っ!!!!』



俺はブレーキをグッと踏んだが間に合いそうになかった。


キッキ―――――ッ…




ガシャ―ンッ――……