「じゃー、体気をつけろよ?」


『・・・うん』


「んだよ?元気ねぇな!また明日な?」


『舞飛・・・嘘じゃないよね?』


「あ?」


『さっきの事全部・・・嘘じゃないよね?』


「俺がお前にずっと惚れてたのは本当だ。なんなら兄貴に聞い・・・あ、悪い。何でもない・・・」



今、兄貴に聞いてみろって言いたかったのかな?



「じゃーまた!」



そう言うと舞飛は家を出るなりすぐに走って帰っていった。




あたし・・・もしかしたら・・・



舞飛のお兄さんとどこかで会ったことあるのかな?



その前に、舞飛の名字って何だっけ・・・




あたしは、急いで自分の部屋に戻り、クローゼットの奥から1年の最後に制作したクラスの文集を引っ張り出す。



それをペラペラとめくっていくと舞飛のプロフィールのページで手を止めた。



【 澤本 舞飛 】