『わ、別れたい…あ…あた…しと…わか…れ…て…グスン』 あたしは泣きながら澤本先生にそう言った。 すると、抱きしめてくれていた先生の腕がスルッと抜けた。 「は?どーゆー事?つーか、それ本気じゃねぇだろ?」 先生は明らかに怒っている。 それは、下を向いているあたしにも解った。 『これ…返します』 あたしは精一杯の言葉を出し先生の家の合鍵を返した。 もう一度あたしの元に帰ってくるように、あたしのクマのキーホルダーをつけたまま。