面倒臭い。
言ったら言ったで、またうるさく言われそうだ。
「…何、私たちには言えないような関係の子なの?」
「は?俺なんも聞いてねーぞっ」
ほら、面倒臭ぇ。
「あーもー、アンタが入るとややこしくなんのよ!克也は黙ってろ!」
「お前がキーキー言うから、訳わかんなくなってんだろ!」
あーうるせえ(怒)
ケンカ聞きながら桜見たって、綺麗でも何でもない。
俺は無言で立ち上がる。
「ちょ、どこ行くのよ?!」
「…お前らがいないところ」
「おい零、あの子は何だったんだよ!?」
俺は2人に背を向けながら、ボソッと呟くように答えた。
「……猫」
ポカンとしただろう2人をほって、スタスタ歩き出した。

