「では、ここはもう片付けますか」



小橋先輩の一言で、今日はお開きみたいだ。



「零どーする?」

「克っちゃん家に連れて帰ればいいんじゃん?」



咲先輩の提案にとくに反対する人もなく、零会長は克也先輩の家に帰ることになったみたいだ。



息子とはいえ仮にも生徒会長を、酔っ払ったまま理事長のいる家に帰すわけには、さすがにいかないのだろう。



お酒で眠ってしまった零会長は、朝になるまで起きないらしいし。



「あっ、あの、克也先輩!私手伝います!」



ほぼ同じ体格の人間を抱えて家まで帰るのなんて、きっと大変だろうし。



こうなったのも全て、私の責任だし。



「大丈夫だよ、華奈ちゃん。零、軽いから」



私の頭にポンッと手を置き、優しい笑顔でそう言ってくれた克也先輩。



「でも…」

「それと、帰りに華奈ちゃん1人で帰す訳にいかねーからな」