ダメだ…。



俺たちは離れてしまった。



数時間追われ続けて



…俺は女子をまいて、人気のない屋上に向かった。



「はぁ…」



プルプルプルッ…



ため息をつくと携帯が突然なった。



画面には“増川朝奈”とあった。



「…もしもし」


「ハル?」


「朝奈…?今どこ」


「…音楽室」



朝奈は呟いた。



「…朝奈…どうした」


「ハル…」