そして、ついに高跳びの試技が始まった。





緊張しているのか、暑いのか、手にはジットリと汗をかいている。

心臓も、いつもよりずっと速く鼓動を刻んでいた。





待ち時間、前の奴がバーに引っ掛かるたびに、俺は変な安心感と妙な不安感に駆られていた。





そして、自分の番。

俺は出場者人数のちょうど中間あたりの試技順。佐々木は最後から2番目だ。





…大丈夫。

…跳べる。