ある日。

陽一君も
高校入学という事だし、
と言って、

僕の新居を
縁側へ作ってくれた。


今までより
少し大きめの新居が、

一番日当たりのいい、
公園がよく見える
屋根の下に
置かれた。


その事に
一番喜んだのも
陽一君。


毎日
天気を気にしながら、

僕を覗き込んで、
にっと笑って
遊びにいった。



ちょっと前に
陽一君が、
桜が綺麗だから!
と僕を腕に抱き、

公園に
連れて行ってくれた。


桜は
綺麗だったけど、
僕は見上げると
首が辛いから、

ずっと桜と戯れる
陽一君を見ていた。


最後には
桜の木に登って
満開の桜がついてる小枝を、

新居に立て掛けて
飾ってくれた。





つい


一昨日も
そう。



その桜が
枯れてきたのを
見て、


かなり散ってきている
公園の桜から、



一番
綺麗だった枝を
選んだんだよ!




と自慢気に

また

僕の家に


置いてくれた。