香織の教室からは野球部の練習がとても近距離で見えるのだ 「あ、佐野くんみっけ♪」 長い足に広い肩幅、ユニフォーム姿は最高だった そして… ────シュッ… 気持ちのいい音を立てて吸い込まれるようにグローブに入っていく球 佐野くんが投球練習を始めた瞬間、香織はそこから目が離せなくなった