「は??」 行き成り、耳のすぐ傍でかけられた言葉に驚いた俺は反射で後ろを振り向く。 だが・・・あたりには誰もいない。 居るとすれば、「ニャ~」と呟く猫ぐらいだ。 「幻聴か・・・?」 ――その時に、気が付いていれば。 あんなことにはならなかったのに。 これも、下準備の一つだと・・・気がついたのは。 ――――――彼女が目の前からいなくなろうとした時だった。