そのあと私は、ぼーっとしながら、奈々子と二人でまったりしながら昼休みを過ごした。
結局梨佳ちゃんは戻ってこなかった。
多分、帰ったのだろう。
私も席を立つ。
「ミドリ!」
ちょうどそのとき奈々子が私を呼んだ。私は振り向く。
「相沢くん?!」
私は驚きながら相沢くんに近寄る。
気をきかせたのか奈々子は右手でピースを作り私に見せた。
「デートだから迎えにきたんだけど、俺、彼氏だからね。かっこいい??」
目を細めて、無邪気な子供のようにニカッとわらう。
「うん。かっこいい」
私がそう言うと思わなかったのか、顔をほんのり赤くする相沢くんに顔が綻ぶ。

